眠くなりにくい鼻炎薬・花粉症薬として市販されている「アレグラFX」の特徴や選び方などについて紹介します。
「アレグラFX」の有効成分はもともと、処方せん用医薬品(処方薬)として使用されていた薬です(現在も使用されています)
処方薬の商品名も同じく「アレグラ」です。
市販薬「アレグラFX」は、処方薬「アレグラ」と同じ有効成分を同じ成分量(1錠あたり60mg)配合した商品です。
「アレグラFX」は、長年、処方薬として使用され、その安全性などが確認された後、市販薬として使えるようになった「スイッチOTC」と呼ばれる市販薬です。
Contents
眠くなりにくい市販の鼻炎・花粉症薬「アレグラFX」
鼻炎薬・花粉症薬を服用するにあたって、気がかりになる副作用が”眠気”です。
「アレグラFX」の有効成分は”フェキソフェナジン”というものです。
“フェキソフェナジン”は、鼻炎・花粉症治療薬の中心となる”抗ヒスタミン薬”と呼ばれる成分です。
抗ヒスタミン薬は”眠気の引き起こしやすさ(鎮静性)”に着目して、次の3つに分類されています。
①非鎮静性抗ヒスタミン薬←アレグラFX(フェキソフェナジン)
②軽度鎮静性抗ヒスタミン薬
③鎮静性抗ヒスタミン薬
「アレグラFX」の有効成分フェキソフェナジンは非鎮静性抗ヒスタミン薬に分類されており、「アレグラFX」は眠くなりにくい鼻炎・花粉症薬として扱われています。
車の運転もできる
非鎮静性抗ヒスタミン薬に分類される市販薬は、「アレグラFX」のほかにも販売されています。
非鎮静性抗ヒスタミン薬は鎮静性抗ヒスタミン薬に比べると総じて”眠気”の副作用は少ないと考えられています。
一方で、非鎮静性抗ヒスタミン薬配合の鼻炎・花粉症薬であっても、添付文書内には、
服用後、乗り物の運転をしないこと
という注意書きが記載されているものもあります。
しかしながら、「アレグラFX」には「服用後、乗り物の運転をしない」という注意書きはありません。
このような添付文書の記載内容の違いからも、「アレグラFX」の眠気に対する安全性が伺えます。
抗ヒスタミン薬配合の鼻炎・花粉症薬と運転については、こちらにまとめました。
口も渇きにくい
鼻炎・花粉症薬として使われる抗ヒスタミン薬の最もメジャーな(有名な)副作用は眠気です。
それに続いてよく聞く副作用が”口渇”です。
読んで字のごとく、”口の渇き”のことです。
「アレグラFX」の有効成分フェキソフェナジンは、第二世代抗ヒスタミン薬に分類されています。
その一世代前の抗ヒスタミン薬(第一世代抗ヒスタミン薬)において、口渇は比較的見られる副作用でした。
第一世代抗ヒスタミン薬は市販の風邪薬にしばしば配合されています。
風邪薬を服用すると口が渇く
という方がいる原因の一つとして、第一世代抗ヒスタミン薬が考えられます。
一方で、「アレグラFX」の有効成分は第二世代抗ヒスタミン薬に分類されるロラタジンです。
第二世代抗ヒスタミン薬は、口渇を引き起こしにくいと考えられています。
そのため、「アレグラFX」は口の渇きを起こしにくいと考えられます。
「アレグラFX」は、眠くなりにくいだけでなく、口も渇きにくい市販の鼻炎・花粉症薬となります。
便秘薬・胃薬との併用に注意
「アレグラFX」の服用方法は、1日2回・1回1錠服用です。
食事に関係なく服用して構いません。
Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)含有医薬品との併用により、「アレグラFX」の効果が弱まると考えられています。
MgやAlは胃薬や便秘薬にしばしば配合されています。
併用する場合には、少なくとも2時間以上、服用間隔を空けた方が良いかと思います。
鼻づまりがつらいときは点鼻薬の使用を
抗ヒスタミン薬は、くしゃみ・鼻みずには抜群の効き目を誇ります。
一方で、”鼻づまり”に対しては、それと比較すると効果は劣るとされています。
鼻づまりがひどく、抗ヒスタミン薬を服用しても症状が軽くならない場合には、「パブロン点鼻」や「コールタイジン」点鼻薬の使用も検討ください。
「アレグラFX」の特徴まとめ
ここまで、「クラリチンEX」の特徴について紹介してきました。
「アレグラFX」の特徴として大まかに次のような点が挙げられます。
・眠くなりにくい
・車の運転もできる
・口が渇きにくい
「アレグラFX」は、眠くなりにくく、口の渇きも起こしにくい上、車の運転にも差し支えない市販の鼻炎・花粉症薬です。
鼻炎・花粉症でお困りの方は、「アレグラFX」の服用も検討ください。
「アレグラFX」基本情報
最後になりますが、「アレグラFX」の効能・効果や用法・用量などの基本情報を紹介しておきます。
<有効成分>
フェキソフェナジン:60mg(抗ヒスタミン薬)
<効能・効果>
くしゃみ、鼻みず、鼻づまり(花粉症等の諸症状)の緩和
<用法・用量>
1日2回、1回1錠服用
<使用上の注意>
眠気には念のため注意