当ブログで鼻炎・花粉症の市販薬を比較・紹介しているように、様々な鼻炎・花粉症薬が市販されています。
鼻炎・花粉症薬のよく聞く副作用が”眠気”だろうと思います。
ここでは、眠くならない・眠くなりにくい市販の鼻炎・花粉症薬の選び方、選ぶポイントについて紹介します。
Contents
眠くなりにくい鼻炎・花粉症薬とは?
眠気や口喝の副作用頻度は、
“その薬が脳内にどれだけ移行しやすいか(脳内移行性)”
に関係すると考えられています。
脳内移行性の度合いに応じて、抗ヒスタミン薬は次の3つのタイプに分類されています。
①非鎮静性抗ヒスタミン薬
②軽度鎮静性抗ヒスタミン薬
③鎮静性抗ヒスタミン薬
非鎮静性抗ヒスタミン薬が最も眠気の副作用頻度が低いと考えらます(同時に口喝も引き起こしにくい)
眠くなりにくい=非鎮静性抗ヒスタミン薬
「眠くなりにくい=非鎮静性抗ヒスタミン薬」ということになります。
以下、市販薬として販売されている非鎮静性の抗ヒスタミン薬になります。
<非鎮静性抗ヒスタミン薬(脳内移行性が低い順)>
①フェキソフェナジン:アレグラFX
②ロラタジン:クラリチンEX
③エピナスチン:アレジオン20
④エバスチン:エバステルAL
⑤セチリジン:ストナリニZ、コンタック鼻炎Z
脳内移行性が低い順(=眠くなりにくい順)に、①アレグラFX、②クラリチンEX、③アレジオン20・・・となります。
「アレグラFX」が一番眠くならない
この脳内移行性をもとに考えると、最も眠くならない(なりにくい)と考えられる市販薬は「アレグラFX」です。
鼻炎・花粉症薬を服用して眠くなった経験をお持ちの方は、「アレグラFX」の服用を検討しても良いでしょう。
●アレグラFX
「アレグラFX」に続いて、脳内移行性が小さいが「クラリチンEX」です。
●クラリチンEX
「アレグラFX」と「クラリチンEX」については、眠くなりにくく、集中力などの低下も起こしにくいことから、その添付文書(説明文書)には、車の運転などに対する注意喚起もない点が特徴でもあります。
「アレジオン20、エバステルAL、ストナリニZ、コンタック鼻炎Z」にしても非鎮静性抗ヒスタミン薬なので、眠気の副作用頻度は他薬に比べると低いと考えられます。
●アレジオン20
●エバステルAL
●ストナリニZ
かぜ薬が眠くなる理由
ちなみに、かぜ薬に鼻みず止めとしてしばしば配合されている抗ヒスタミン薬にクロルフェニラミンという成分があります。
クロルフェニラミンは鎮静性抗ヒスタミン薬に分類されています。
鎮静性抗ヒスタミン薬が配合されていることが、かぜ薬を飲むと眠くなる理由の1つとして考えられます。
抗ヒスタミン薬以外の選択肢
抗ヒスタミン薬は鼻炎・花粉症薬の第一選択肢です。
しかし、抗ヒスタミン薬を服用すれば、大なり小なり”眠気”の副作用を考えなければなりません。
眠気の副作用がない薬として、次の市販薬が販売されています。
・アレギサール鼻炎
・小青竜湯
上記市販薬は、眠気がない=抗ヒスタミン薬でない、市販薬となります。
アレギサール鼻炎
「アレギサール鼻炎」は抗ヒスタミン薬とは異なる成分である”ペミロラスト”を配合した商品です。
ペミロラストには、眠気の副作用はありません。
「アレギサール鼻炎」は抗ヒスタミン薬との併用も可能です。
何かしらの抗ヒスタミン薬を服用しても、鼻炎症状が軽くならない方は「アレギサール鼻炎」の併用も検討ください。
小青竜湯
「小青竜湯」という漢方薬があります。
鼻炎・花粉症薬として、しばしば使用される漢方薬です。
「小青竜湯」は漢方薬なので、抗ヒスタミン薬ではありません。
つまり、”眠気”の副作用はありません。
当ブログで紹介した抗ヒスタミン薬は、多くが眠くなりにくい鼻炎・花粉症薬です。
それでも、眠気の副作用が気になる方は「小青竜湯」の服用も検討ください。
眠くならない鼻炎・花粉症薬まとめ
ここまで「眠気の副作用の起こしにくさ」に着目して、「眠くならない・眠くなりにくい鼻炎・花粉症薬の選び方」について紹介しました。
理論的に、最も眠くなりにくい鼻炎・花粉症薬は「アレグラFX」ということになります。
同時に、その他の非鎮静性抗ヒスタミン薬も眠気の副作用は少ないと考えられます。
肝心な効果の方はどうなのかという疑問も生じるかと思います。
効果は、
飲んでみなければ分かりません
それぞれの市販薬の効果は飲んでみなければ分かりませんが、少なくとも抗ヒスタミン薬を服用する・しないでは症状に大きな違いが生じます。
眠気や口喝の副作用がなく、効果も実感できる商品を見つけて、つらい花粉症シーズンを乗り切ってください。