虫さされ薬として有名な市販薬「ムヒ」を販売している池田模範堂から「アセムヒEX」という商品が販売されています。
「アセムヒEX」は、汗かぶれという”汗によるかゆみ・赤み・湿疹“治療薬を謳っている市販薬です。
Contents
汗かぶれとは?
そもそも、
そもそも”かぶれ”とは、「接触皮膚炎」と呼ばれ、ある刺激物が肌に触れて、それが原因で肌が炎症を起こしている状態を指します。
「汗かぶれ」ですから、自分の汗が刺激物となって、肌がかぶれてしまった状態を指します。
「汗かぶれ」の症状としては、汗が原因で肌が赤くなったり、湿疹ができたり、かゆみが出たりするといった症状が考えられます。
「汗かぶれ」と「あせも」の違いについて、「アセムヒEX」のホームページには、次のように説明があります。
●汗かぶれ:症状が“面“で起きる(面状に広がりを見せる)
●あせも:症状が“点“で起きる(点々と広がる)
したがって、「あせも」は点々と湿疹が見られ、「汗かぶれ」は症状が広がる、つまり、湿疹や赤みが”面”で見られるということが想像できるかと思います。
「アセムヒEX」有効成分の役割
「アセムヒEX」には、以下5種類の有効成分が配合されています。
●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル:ステロイド
●ジフェンヒドラミン:かゆみ止め
●クロタミトン:かゆみ止め
●l-メントール:清涼剤
●タンニン酸:収斂(しゅうれん)薬
“プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”というステロイド薬には、”かゆみ・炎症”を鎮める作用があります。
“ジフェンヒドラミン・クロタミトン”は、それぞれ作用機序が異なる”かゆみ止め”です。
“l-メントール”は清涼剤で、”スーッとした”使用感(爽快感)を出すために配合されています。
ここまでの有効成分を踏まえると、”汗”に特化した薬ではなく、一般的なかゆみ・炎症止めといった商品です。
タンニン酸がミソ
「アセムヒEX」に配合されている有効成分は次の通りでした。
●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
●ジフェンヒドラミン
●クロタミトン
●l-メントール
●タンニン酸:収斂(しゅうれん)薬
「アセムヒEX」が一般的なかゆみ・炎症止めと異なる点は、“タンニン酸”が配合されている点でしょう。
“タンニン酸”には、収斂(しゅうれん)作用があります。
聞き慣れないかもしれません。
分かりやすく表現するなら、”皮膚組織の引き締め・抗炎症作用”といったところになるかと思います。
「アセムヒEX」のホームページによると、タンニン酸の役割を「肌への汗侵入を防ぐ」と表現しています。
“タンニン酸”同様、収斂作用を持ち、あせも治療薬として用いられることがある成分が”酸化亜鉛”です。
「亜鉛華軟膏」という商品名で市販されています。
“汗かぶれ”に良く効く
以上5種類の有効成分をもって、”汗によるかゆみ・赤み・湿疹”といった”汗かぶれ”などにも有効と謳っているわけです。
正確に表現するなら、汗かぶれに対して”特に“有効ということになるでしょう。
液体の商品も販売されています。
患部が幅広い場合などには、液体の商品のほうが使いやすいでしょう。
あせも以外のかゆみにもOK
「アセムヒEX」は”汗かぶれ(あせも)”に特化した市販薬として販売されています。
しかし、「アセムヒEX」に配合されている有効成分は、”タンニン酸”を除くと、一般的な”かゆみ止め”に配合されている成分とほとんど違いがありません。
そのため、効能・効果には次のような記載となっています。
かゆみ、かぶれ、しっしん、皮ふ炎、あせも、じんましん、虫さされ
虫さされによるかゆみなど、”あせも”に関連したかゆみ以外にも有効です。
その点では、「アセムヒEX」を備えていれば、汗かぶれやあせもなどのかゆみに対してはもちろんのこと、虫さされなどの一般的なかゆみに対しても対処できるかと考えています。
ステロイド薬単一商品もあり
「アセムヒEX」には、ステロイド薬”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”が配合されています。
ステロイド薬には、かゆみ・炎症(赤み)を鎮める作用があると先に紹介しました。
「アセムヒEX」においても、このステロイド薬が汗かぶれ(あせも)を鎮めるために、大きな役割を果たしていると考えられます。
「アセムヒEX」に配合されているステロイド薬”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”のみを配合した単一商品も市販されています。
それが「リビメックスコーワ」という市販薬です。
「リビメックスコーワ」については、あせもに対する一般的な対処方法などとあわせて、こちらの記事にまとめています。
まとめ
ここまで、「アセムヒEX」の特徴や選び方などについて紹介しました。
「アセムヒEX」は、汗によるかゆみ・赤み・湿疹治療薬と謳われている商品です。
特に、汗によるかぶれ”汗かぶれ”に有効であることを広告しています。
「アセムヒEX」と一般的な”かゆみ・炎症止め”との違いは”タンニン酸”配合の有無です。
“タンニン酸”の役割は、「肌への汗侵入を防ぐ」と「アセムヒEX」のホームページに記載があります。
一方で、タンニン酸配合の有無を除けば、一般的なかゆみ・炎症止めと変わらない商品です。
そのため、効能・効果にも記載がある通り、虫さされによるかゆみなど、”あせも”に関連したかゆみ以外にも有効です。
液体の商品はこちら
「アセムヒEX」基本情報
最後になりますが、「アセムヒEX」の有効成分、用法・用量などの基本情報を紹介しておきます。
<有効成分>
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル:ステロイド
・ジフェンヒドラミン:抗ヒスタミン薬
・クロタミトン:かゆみ止め
・l-メントール:清涼剤
・タンニン酸:収斂(しゅうれん)薬
<効能・効果>
かゆみ、かぶれ、しっしん、皮ふ炎、あせも、じんましん、虫さされ
<用法・用量>
1日数回、患部に塗布