ちょっとしたやけどは、市販薬で対応することも十分可能です。
当記事では、やけどを素早く治すことができる市販薬とその選び方を紹介します。
やけどの分類
やけどはその深さに応じて、Ⅰ度熱傷からⅢ度熱傷に分類されます。
Ⅱ度熱傷は深さの度合いによって、浅達性Ⅱ度熱傷と深達性Ⅱ度熱傷に分けられます。
日本皮膚科学会のホームページには、Ⅰ度熱傷からⅢ度熱傷の臨床症状として次のように記載があります。
●Ⅰ度熱傷
・赤くなり、痛い
・数日で治る
●浅達性Ⅱ度熱傷
・赤くなり、水泡(水ぶくれ)ができ、痛い
・水泡は圧迫で発赤(赤み)が消失
●深達性Ⅱ度熱傷
・赤くなったり、紫色~白くなり、水泡(水ぶくれ)ができ、痛くない
・水泡は圧迫しても発赤(赤み)が消えない
●Ⅲ度熱傷
・黒色、褐色または白色
・水泡(水ぶくれ)はできず、痛くない
※日本皮膚科学会ホームページより引用
市販薬で対応できる範囲は、広範囲でないⅠ度熱傷が対象になるでしょう。
日常生活においては、
・料理中、油がはねた
・フライパンに軽く手が触れてしまった
・お湯を少し手指にかぶってしまった
というような事例が考えられます。
まずは水で冷やす
やけどを負ってしまったら、すぐに冷水で患部を冷やします。
痛みがなくなるまで、15~30分が目安となるとされています。
また、細菌感染を防ぐ・やけど跡を残さないためにも、水ぶくれはなるべくつぶさないように気をつけてください。
素早く治すならステロイド外用薬
やけどによる痛み・赤みを素早く取り除きたい(治したい)ときは、ステロイド外用薬の使用を検討しましょう。
市販されているステロイド外用薬は、”strongクラス”から”weakクラス”のものとなります。
素早く治したい場合、strongクラスのステロイド外用薬を選ぶといいでしょう。
strongクラスのステロイド外用薬は、次の2商品です。
<ベトネベートN軟膏AS>
<フルコートf>
「ベトネベートN軟膏AS」や「フルコートf」の特徴や選び方、他ステロイド薬との違いなっどについては、こちらの記事にまとめています。
軟膏を選びましょう
ステロイド外用薬のような塗り薬には、主に軟膏・クリーム・ローションといった3つの剤形が販売されています。
やけどを負ってしまった場合、なるべく軟膏剤を使用しましょう。
軟膏剤は刺激性が小さく、浸出液を吸収してくれる作用があります。
抗生物質配合がなお良し
さらに、軟膏剤で、さらに、抗生物質を配合している商品が理想的です。
ここで紹介した「ベトネベートN軟膏AS」・「フルコートf」2商品ともに、”抗生物質配合の軟膏剤”です。
抗生物質が入っていることで、患部の細菌感染(化膿)を防ぐことが期待できます。
まとめ
ここまで、やけどを素早く治すことができる市販薬とその選び方について紹介してきました。
“やけどを素早く治す”ためには、ステロイド外用薬が有効です。
特に、抗生物質配合の軟膏剤が理想的です。
当記事では、抗生物質配合のステロイド外用薬として、「ベトネベートN軟膏AS」と「フルコートf」を紹介しました。
やけどをしてしまったときは、この2商品どちらかを選ぶといいでしょう。
また、ステロイド外用薬の使用範囲は幅広く、”やけど”のみならず様々な皮膚疾患(肌トラブル)に有効です。
例えば、“虫さされ”によるかゆみにも有効ですし、あせもや日焼けにも有効です。
ステロイド外用薬は、上手に使えば非常に使い勝手に優れた薬です。
一家に一種類だけでも揃えておけば、何らかの場合に役立つかもしれません。
<ベトネベートN軟膏AS>
<フルコートf>