花粉症などのアレルギー性鼻炎をお持ちの方は、鼻づまり(鼻閉)がひどく、鼻呼吸もままならないということもあるかと思います。
鼻づまりがひどい場合に素早い効果が期待できる市販薬が「コールタイジン点鼻液」です。
「コールタイジン点鼻液」基本情報
「コールタイジン点鼻液」はもともと、処方せん用医薬品として使われていた医薬品です(“スイッチOTC”と呼びます)
<有効成分>
・テトラヒドロゾリン塩酸塩(血管収縮剤)
・プレドニゾロン(ステロイド)
<効能・効果>
急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)
<用法・用量>
・7歳以上:1日6回まで使用可
・7歳未満:使用NG
<使用上の注意点>
連用NG
有効成分の役割
「コールタイジン点鼻液」には、次の2成分が配合されています。
<有効成分>
・テトラヒドロゾリン塩酸塩(血管収縮剤)
・プレドニゾロン(ステロイド)
鼻づまりは、鼻粘膜の毛細血管が腫れることで引き起こされます。
“テトラヒドロゾリン”は、腫れた血管を収縮させる(血管収縮)作用を有しています。
この作用でもって、鼻づまりを素早く改善します。
また、ステロイド成分である”プレドニゾロン”には、炎症を鎮める作用(抗炎症作用)があります。
この2つの作用によって、「コールタイジン点鼻液」は”鼻づまり”の症状を緩和・改善します。
効能・効果について
「コールタイジン点鼻液」の効能・効果欄には、鼻づまりの他にも、くしゃみ・鼻みずといった記載があります。
配合されている有効成分や使用方法を考えると、基本的には”鼻づまり”を緩和・改善する薬であると考えたほうが理にかなっています。
連用NG
使用上の注意にも記載しましたが、連用はNGです。
「コールタイジン点鼻液」は、“一時的な”鼻づまり症状の緩和・改善に使用します。
連用することによって、効果が薄れてしまい、鼻づまりが長引く可能性が指摘されています。
1日6回まで使用することが可能になっていますが、数週間も使用することはNGです。
鼻づまりがなかなか改善されない場合には、耳鼻科といった医療機関を受診しましょう。
抗ヒスタミン薬の服用も要検討
花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎をお持ちの方は、飲み薬の抗ヒスタミン薬の服用も検討ください。
抗ヒスタミン薬の代表的な市販薬としては、「アレグラFX」や「アレジオン20」といった商品が該当します。
●アレグラFX
●アレジオン20
「アレグラFX」や「アレジオン20」は、眠くなりにくい抗ヒスタミン薬(鼻炎・花粉症薬)の代表格です。
それそれの商品の特徴や選び方、その他抗ヒスタミン薬との違いなどについては、次の記事にまとめています。
抗ヒスタミン薬はくしゃみ・鼻みずに対しては抜群に効果があるとされますが、鼻づまりの改善作用は比較的小さいとされています。
しかし、効かないというわけではありません。
まずは、抗ヒスタミン薬の服用を優先し、それでも鼻づまりがひどい場合には、「コールタイジン点鼻液」の使用を検討してもいいでしょう。
抗ヒスタミン薬の選び方などについては、こちらの記事にまとめています。
「コールタイジン点鼻液」まとめ
「コールタイジン点鼻液」はもともと、処方せん用医薬品として使用されていたものが、市販薬としても使われるようになった「スイッチOTC」です。
一時的な鼻づまり(鼻閉)症状の改善に効果が期待できる商品です。
「コールタイジン点鼻液」は、あくまでも”一時的な”鼻づまり症状を改善する薬です。
ただし、連用はNGです。
使用上の注意点を頭の片隅に置いて、鼻づまりがつらい場合には、「コールタイジン点鼻液」の使用を検討ください。