新型コロナウイルス感染でも飲めるアセトアミノフェン配合の市販薬

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新型コロナウイルス COVID19

「新型コロナウイルスに感染しているときに”イブプロフェン”を服用すると、症状が悪化する可能性がある」とフランスの大臣がツイッターに投稿しました。

日本においても、イブプロフェンを配合した風邪薬・頭痛薬(鎮痛薬)は広く市販されており、それ以来、

おいおい、大丈夫なのか?

と不安に感じた方もいるのではないでしょうか。

“イブプロフェン”は、炎症を鎮める作用(抗炎症作用)を持つ解熱鎮痛薬の1つです。

NSAIDs(non-steroidal-anti-inflammatory-drugs)に分類される解熱鎮痛薬です。

この際、世界的な機関から発信されている原文を紹介します。

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日本薬剤師会のホームページ

日本薬剤師会のホームページより、新型コロナウイルスとイブプロフェンに関する記事を探してみると次のようなページがヒットします。

日本薬剤師会ホームページ イブプロフェン 

ホームページに貼り付けてあるリンク先は、

・厚生労働省

・WHO(英語)

・EMA(英語)

・ANSM(フランス語)

となっています。

私はフランス語を読めないので、それ以外の厚生労働省・WHO・EMAの見解について紹介します。

厚生労働省の見解

厚生労働省のホームページには、イブプロフェンの使用について、Q&A形式で回答がなされています。

以下、厚生労働省ホームページより引用

問25 イブプロフェンで新型コロナウイルス感染の症状が悪化するという話を聞きましたが、どのように考えればよいでしょうか。

<回答>

新型コロナウイルスに感染した時にイブプロフェンの服用により新型コロナウイルス感染症が悪化することを示す科学的な根拠は得られていません。

厚生労働省では、引き続き新しい情報を収集・分析し、今後も情報提供に努めます。

厚生労働省のホームページには、上記のような回答がなされています。

つまり、

「新型コロナウイルス感染時にイブプロフェンを服用しても、新型コロナウイルス感染症が悪化するという確たる証拠は今のところない」

とのことのようです。

WHOの見解

続いて、WHOの見解を紹介します。

日本薬剤師会のホームページに貼り付けてあるWHOのリンク先をクリックすると、国連のホームページに飛びます。

ここには、国連の定例記者会見でWHO関係者が発言した内容が記載されています。

以下、関係箇所を抜粋します。

(略)

On another question,  (中略) WHO experts were looking into possible detrimental effects of ibuprofen for those infected with COVID-19; for the time being, the WHO recommended using paracetamol instead.

和訳します。

「別の質問で、

(中略)

WHOの専門家は、COVID-19に感染した人々にイブプロフェンが有害な影響を与えるかどうかの可能性を調査しました。当分の間、WHOは(イブプロフェンの)代わりにパラセタモールの使用を推奨としました」

と記載されています。

ここでいう、パラセタモールとは、日本では一般的に”アセトアミノフェン”という名前で呼ばれています。

WHOは、

アセトアミノフェンの使用を推奨します!

との見解を示しています。

EMAの見解

続いて、EMA(欧州医薬品庁)の見解を紹介します。

リンク先は、

「EMA gives advice on the use of non-steroidal anti-inflammatories for COVID-19 」

「COVID-19に対する非ステロイド性抗炎症薬の使用に対するEMAのアドバイス」

と題された記事です。

全文を和訳すると非常に長くなるので、ポイントと考えられる部分を抜粋して紹介します。

In May 2019, EMA’s safety committee (PRAC) started a review of the non-steroidal anti-inflammatory medicines ibuprofen and ketoprofen​​​​​​ following a survey by the French National Agency for Medicines and Health Products Safety (ANSM) which suggested that infection due to chickenpox (varicella) and some bacterial infections could be made worse by these medicines.

The product information of many NSAIDs already contains warnings that their anti-inflammatory effects may hide the symptoms of a worsening infection.

(中略)

When starting treatment for fever or pain in COVID-19, patients and healthcare professionals should consider all available treatment options including paracetamol and NSAIDs.

Each medicine has its own benefits and risks which are reflected in its product information and which should be considered along with EU national treatment guidelines, most of which recommend paracetamol as a first treatment option for fever or pain.

以下、和訳となります。

2019年3月、ANSMに続いて、EMAの安全委員会において、非ステロイド性抗炎症薬であるイブプロフェンとケトプロフェンのレビューを開始しました。

これらの薬によって、水痘(水ぼうそう)やいくつかの細菌感染症は悪化する可能性が示唆されています。

多くのNSAIDsの製品情報には、抗炎症作用によって感染症のさらなる悪化の兆候が隠されてしまう可能性の警告をすでに含んでいます。

(中略)

COVID-19による熱や痛みの治療を開始するとき、患者と医療専門家はパラセタモールやNSAIDsの使用を含むあらゆる治療オプションを考慮すべきである。

各医薬品には、その製品情報に反映されている、EU各国の治療ガイドラインに沿って考慮されるべき独自の利点とリスクがあり、そのほとんどは、発熱や痛みに対する治療の第一選択肢としてパラセタモールを推奨しています。

ポイントと思われる部分を抜粋したとはいえ、少々長くなりました。

WHOの見解よりも、詳細な論調となっていますが、最終的な見解・回答はWHOと同じで、

パラセタモール(アセトアミノフェン)の使用を推奨します!

とのことのようです。

また、見逃せない点として、「イブプロフェンを含むNSAIDsには、抗炎症作用によって感染症のさらなる悪化の兆候が隠されてしまう可能性」があるという点です。

安易にイブプロフェンなどのNSAIDsを服用すると、

感染症の悪化を見逃しかねない

ということになります。

自己判断でのイブプロフェンの服用を控えるよう言われているのは、このような点からだと考えられます。

アセトアミノフェン配合の市販薬

アセトアミノフェン配合の薬は市販薬としても数多く販売されています。

続いては、アセトアミノフェン配合の代表的な市販薬を紹介します。

大人の市販の解熱鎮痛薬「タイレノールA」

大人(15歳以上)が服用対象となる、アセトアミノフェン配合の市販の解熱鎮痛薬が「タイレノールA」です。

「タイレノールA」は、1錠あたり、300mgのアセトアミノフェンが配合されています。

子供の市販の解熱鎮痛薬「バファリンルナJ」

子供でも服用できる、アセトアミノフェン配合の市販の解熱鎮痛薬が「バファリンルナJ」です。

「バファリンルナJ」には、1錠あたり、100mgのアセトアミノフェンが配合されています。

「バファリンルナJ」は服用対象年齢が7歳からとなっているためか、水なしでも飲める・噛み砕いても飲める工夫が施された商品となっています。

7歳から服用できるので、当然、15歳以上(大人)の方も服用できます。

ただし、通常用量ですと、1回に3錠服用することとなり、服用錠数がかさむことにはなります。

アセトアミノフェン配合の市販の風邪薬「パブロン」・「ルル」

アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬で、熱さまし・痛み止めとして、市販の風邪薬にも幅広く配合されています。

市販の風邪薬のメジャーブランドである「パブロン」と「ルル」について、アセトアミノフェン配合の商品を、こちらの記事にてまとめています。

新型コロナウイルスと市販の風邪薬「パブロン」の飲み合わせについて"イブプロフェン"配合の有無の観点から考えてみます。

新型コロナウイルスと市販の風邪薬「ルル」の飲み合わせについて"イブプロフェン"配合の有無の観点から考えてみます。

「アセトアミノフェンが安全ですよ」ということ

ここまで、新型コロナウイルスとイブプロフェンの関係について、厚生労働省や世界的な機関の見解を紹介しました。

現在のところ、イブプロフェンが新型コロナウイルス感染症を悪化させるという証拠はないだろうと考えられています。

しかし、もし、発熱や痛みなどに対して薬を服用するのであれば、

アセトアミノフェンが安全ですよ!

ということです。

逆に考えると、イブプロフェンなどのNSAIDs配合の市販薬を飲んでしまったとしても、絶望的なことではないと考えることもできます。

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