処方せん用医薬品に「オイラックス(H)」という商品があります。
ほぼ同じ商品名で、市販薬としても5種類の「オイラックス」が販売されています。
Contents
「オイラックス」シリーズの違い
以下、市販されている「オイラックス」シリーズの商品ラインナップとなります。
・オイラックスPZリペア軟膏・クリーム
・オイラックスデキサS軟膏
・オイラックスA
・オイラックスソフト
・オイラックス潤乳液
それぞれの商品で配合されている有効成分が異なります。
それらを踏まえた、選び方・選ぶポイントなどについて紹介します。
オイラックスPZリペア軟膏・クリーム
かゆみ・炎症を鎮める作用が最も高い有効成分”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”を配合した商品です。
かゆみ・赤み(炎症)が強いときは、最も効果が高いと考えられる「オイラックスPZリペア」の使用を検討ください。
軟膏剤の他に、クリーム剤も販売されています。
オイラックスデキサS軟膏
「オイラックスPZリペア軟膏・クリーム」の次に、高い効果が期待できる有効成分”デキサメタゾン酢酸エステル”を配合した商品です。
オイラックスA
ステロイド薬配合の「オイラックス」シリーズの中において、最も穏やかな作用をもつ”ヒドロコルチゾン酢酸エステル”を配合した商品です。
オイラックスソフト
ステロイド薬を配合していないノンステロイドの商品です。
ちょっとした”かゆみ”の程度であれば、「オイラックスソフト」でも十分です。
オイラックス潤乳液
先に紹介した4商品は虫さされなどのかゆみを鎮めるための”かゆみ止め”です。
「オイラックス潤乳液」にも”かゆみ止め”の成分は配合されています。そこに、保湿薬である”尿素”が加えられています。
つまり、”乾燥肌に伴うかゆみ“への使用が最適な商品です。
先に紹介した4商品とは異なり、乾燥肌を前提とした商品となります。
「オイラックス」シリーズの選び方
ここまで、「オイラックス」シリーズの違いについて紹介しました。
続いて、違いを踏まえながら、「オイラックス」シリーズの選び方を紹介します。
となろうかと思います。
「オイラックス」はかゆみ止めです。
つまり、基本的には“かゆみ”を鎮めてくれればいいわけです。
「オイラックス」はかゆみの程度に応じて選んでください。
かゆみ・炎症を鎮める作用は、ステロイド薬配合の商品が高いと考えられます。
「オイラックス」シリーズに配合されているステロイド薬の作用の大小は次の通りです。
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル>デキサメタゾン酢酸エステル>ヒドロコルチゾン酢酸エステル
「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」の抗炎症作用が最も高く、続いて「デキサメタゾン酢酸エステル」、「ヒドロコルチゾン酢酸エステル」の順になります。
これに対応する「オイラックス」の商品は次の通りです。
オイラックスPZリペア>オイラックスデキサS>オイラックスA
かゆみ・赤み(炎症)が強いときは「オイラックスPZリペア」を選ぶといいでしょう。
あとは、かゆみの程度に応じて、「オイラックスデキサS軟膏」や「オイラックスA」も検討ください。
ちょっとした”かゆみ”の程度であれば、ノンステロイド薬である「オイラックスソフト」でも十分です。
「オイラックス潤乳液」については、”乾燥肌に伴うかゆみ”が気になる方が使用を検討ください。
「オイラックス」シリーズ基本情報
最後になりましたが、「オイラックス」シリーズの有効成分や効能・効果などの基本情報を紹介しておきます。
オイラックスPZリペア軟膏・クリーム
<有効成分>
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
・クロタミトン
・グリチルレチン酸
・アラントイン
・トコフェロール酢酸エステル
・イソプロピルメチルフェノール
<効能・効果>
しっしん、かぶれ、虫さされ、かゆみ、じんましん、しもやけ、皮膚炎、あせも
<用法・用量>
1日数回、患部に塗布
オイラックスデキサS軟膏
<有効成分>
・デキサメタゾン酢酸エステル
・クロタミトン
・トコフェロール酢酸エステル
・イソプロピルメチルフェノール
<効能・効果>
「オイラックスPZリペア軟膏・クリーム」に同じ
<用法・用量>
1日数回、患部に塗布
オイラックスA
<有効成分>
・ヒドロコルチゾン酢酸エステル
・クロタミトン
・ジフェンヒドラミン
・グリチルレチン酸
・アラントイン
・イソプロピルメチルフェノール
<効能・効果>
「オイラックスPZリペア軟膏・クリーム」に同じ
<用法・用量>
1日1~3回、患部に塗布
オイラックスソフト
<有効成分>
・クロタミトン
・ジフェンヒドラミン
・グリチルレチン酸
・アラントイン
・トコフェロール酢酸エステル
・イソプロピルメチルフェノール
<効能・効果>
「オイラックスPZリペア軟膏・クリーム」に同じ
<用法・用量>
1日1~3回、患部に塗布
オイラックス潤乳液
<有効成分>
・尿素
・クロタミトン
・ジフェンヒドラミン
・グリチルレチン酸
<効能・効果>
かゆみを伴う乾燥性皮膚(老人・成人の乾皮症、小児の乾燥性皮膚)
<用法・用量>
1日数回、患部に塗布