市販の風邪薬としてメジャーブランドである「新ルルA」シリーズの有効成分の違いと価格を比較し、「新ルルA」の費用対効果を考えてみます。
今回は以下3商品の「新ルルA」シリーズを比較します。
・新ルルAゴールドDX
・新ルルAゴールドs
・新ルル-A錠s
ここで紹介する「新ルルA」シリーズ3商品はともに、12歳から服用できる市販の風邪薬となります。
「新ルルA」の有効成分を比較
まずはじめに、「新ルルA」に配合されている有効成分を比較します。
上記3商品の「新ルルA」に配合されている有効成分の違いや役割は次の通りです。
新ルルAゴールドDX (3錠中) |
新ルルAゴールドs (3錠中) |
新ルル-A錠s (3錠中) |
||
発熱 | アセトアミノフェン | 300mg | 300mg | 300mg |
せき | ジヒドロコデイン | 8mg | 8mg | 8mg |
ノスカピン | – | 16mg | 16mg | |
dl-メチルエフェドリン | 20mg | 20mg | 20mg | |
たん | ブロムヘキシン | 4mg | 4mg | – |
グアヤコールスルホン酸カリウム | – | – | 80mg | |
のどの炎症 | トラネキサム酸 | 140mg | – | – |
くしゃみ・鼻水 | クレマスチン | 0.33mg | 0.33mg | 0.33mg |
ベラドンナ総アルカロイド | 0.1mg | 0.1mg | – | |
鎮痛補助薬 | 無水カフェイン | 20mg | 25mg | 25mg |
ビタミンB | ベンフォチアミン | 8mg | 8mg | 8mg |
服用対象年齢 | 12歳から服用可能 |
有効成分に多少の違いはあるものの、どの「新ルルA」シリーズの風邪薬であっても、”ねつ・のど(せき・たん)・はな”といった一般的な風邪症状にはまんべんなく効果が期待できます。
上記「新ルルA」シリーズ3商品の特徴を簡単に挙げると次のようになります。
・新ルルAゴールドDX
→のどの炎症(赤み・痛み)に対応
・新ルルAゴールドs
→スタンダードな新ルルA
・新ルル-A錠s
→熱・せき症状中心の風邪に対応(はな症状への効果は他2商品より弱い可能性)
そして、「新ルルA」シリーズは3商品ともに、12歳から服用することが可能です。
続いて、「新ルルA」シリーズの費用を比較します。
「新ルルA」シリーズの費用比較
小売店の販売価格は、販売先でまちまちでしょうから、メーカー希望小売価格(税別)で比較します。
新ルルAゴールドDX
「新ルルAゴールドDX」には、錠剤の商品と粉薬(散薬)の商品が市販されています。
また、錠剤の商品の中には、PTP包装で1錠ずつ個包装されている商品も販売されています。
PTP包装の商品のメリットは、薬と空気の接触を防ぐことで湿気や、紫外線などから薬を守り、さらなの、清潔な状態で長期間保つことができる、という点にあります。
それでは、「新ルルAゴールドDX」の費用比較です。
包装単位 | メーカー希望小売り価格 |
15歳以上 (1日量:”9錠・3包”あたりの費用) |
12歳以上15歳未満 (1日量:”6錠・2包”あたりの費用) |
|
錠剤 | 30錠 | 1,000円 | 300円 | 200円 |
45錠 (PTP包装) |
1,400円 | 280円 | 187円 | |
60錠 | 1,700円 | 255円 | 170円 | |
90錠 | 2,200円 | 220円 | 147円 | |
粉薬 (散薬) |
10包 | 1,000円 | 300円 | 200円 |
20包 | 1,700円 | 255円 | 170円 |
※小数点以下は四捨五入
包装単位が大きくなればなるほど、割安で購入することができます。
風邪薬の服用期間は一般的には、1週間程度でしょうから、15歳以上:1日9錠服用であれば、「新ルルAゴールドDX」の場合、60錠包装(または20包包装)を基本に購入を検討すべきでしょうか。
錠剤の服用が苦手な方などは粉薬(散薬)の服用を検討ください。
新ルルAゴールドs
「新ルルAゴールドs」は錠剤の商品のみの販売となっています。
包装単位 | メーカー希望小売り価格 |
15歳以上 (1日量:9錠あたりの費用) |
12歳以上15歳未満 (1日量:6錠あたりの費用) |
30錠 | 880円 | 264円 | 176円 |
65錠 | 1,680円 | 233円 | 155円 |
100錠 | 2,280円 | 205円 | 137円 |
※小数点以下は四捨五入
「新ルルAゴールドDX」と同じく、包装単位が大きくなればなるほど、割安で購入することができます。
1週間程度を服用期間(“15歳以上:1日9錠服用”の場合)と考えて、「新ルルAゴールドs」の65錠包装を購入するとすれば、「新ルルAゴールドDX」より割安ということになります。
新ルル-A錠s
「新ルル-A錠s」は錠剤の商品のみの販売となっています。
包装単位 | メーカー希望小売り価格 |
15歳以上 (1日量:9錠あたりの費用) |
12歳以上15歳未満 (1日量:6錠あたりの費用) |
50錠 | 1,500円 | 270円 | 180円 |
100錠 | 2,450円 | 220.5円 | 147円 |
150錠 | 3,100円 | 186円 | 124円 |
「新ルルAゴールドDX」や「新ルルAゴールドs」と同じく、包装単位が大きくなればなるほど、割安で購入することができます。
「新ルルAゴールドDX」や「新ルルAゴールドs」は服用期間を1週間と考えてちょうどよい包装がありましたが、「新ルル-A錠s」は他2商品に比べると中途半端です。
50錠包装であれば約5日分(“15歳以上:1日9錠服用”の場合)、100錠包装であれば約11日分となります。
風邪が想定より長引く可能性や不測の使用を考えた場合、少し余裕を持たせた100錠包装の「新ルル-A錠s」を買っておいたほうが安心でしょうか。
「新ルル-A錠s」は、この3商品の「新ルルA」シリーズの中にあって、最も割安で手に取ることができる商品となります。
「新ルルA」シリーズの費用対効果
ここまで、「新ルルA」シリーズ以下3商品の有効成分や1日分の服用費用などを比較してきました。
・新ルルAゴールドDX
・新ルルAゴールドs
・新ルル-A錠s
1週間程度の服用期間を考えたときの費用面をシビアに比較すれば、最も割安な商品は「新ルル-A錠s」です。
続いて、安い順に「新ルルAゴールドs」「新ルルAゴールドDX」となります。
<費用面の比較>
☆最安:新ルル-A錠s
2番目:新ルルAゴールドs
3番目:新ルルAゴールドDX
しかし、費用は安くても効果がないのでは本末転倒です。
とは言っても、上述しているように、どの「新ルルA」シリーズの風邪薬であっても、”ねつ・のど(せき・たん)・はな”といった一般的な風邪症状にはまんべんなく効果が期待できます。
そんな中、「新ルルA」シリーズの有効成分の違いから、3商品の特徴を次のように上述しました。
・新ルルAゴールドDX
→のどの炎症(赤み・痛み)に対応
・新ルルAゴールドs
→スタンダードな新ルルA
・新ルル-A錠s
→熱・せき症状中心の風邪に対応(はな症状への効果は他2商品より弱い可能性)
「新ルル-A錠s」は最も割安ではあるものの、”はな”症状に対する有効成分が1種類である上、一般的に成人に使う量としては少量です。
そのため、「熱・せき症状中心の風邪に対応」と記載しました。
「新ルルAゴールドs」は、鼻水などの”はな”症状に有効な成分(ベラドンナ総アルカロイド)を「新ルル-A錠s」に追加した商品です。
「新ルルAゴールドs」は「新ルル-A錠s」の手薄な部分を補った商品ですので、効果の面では「新ルルAゴールドs」が基準となるように感じます。
また、費用面においても、「新ルル-A錠s」と大差ありません。
・新ルルAゴールドs:65錠包装価格→1,680円
1錠あたり:25.8円
・新ルル-A錠s:100錠包装→2,450円
1錠あたり:24.5円
費用面をシビアに比べれば割安な商品は「新ルル-A錠s」ですが、「新ルルAゴールドs」との価格差は「1錠あたり1円」ほどです。
したがって、費用対効果という点で考えると、「新ルルAゴールドs」が最も優れていると私は考えています。
風邪が想定より長引く可能性や不測の使用を考えて、少し余裕を持たせたい方は、100錠包装の「新ルルAゴールドs」も市販されています。