ステロイド外用薬には、かゆみ・炎症(赤み)を鎮める作用があります。
虫さされ薬・あせも治療薬・痔の薬などなど、市販薬としても幅広く使用されています。
当記事では、市販薬として販売されているステロイド薬配合商品の一端をまとめてみます。
ステロイド外用薬の使い方
ステロイド薬は、成分によって効果の大小が次のように5段階に分類されています。
※ステロイド薬 薬効分類
・strongest(最も強力)
・very strong(かなり強力)
・strong(強力)
・medium(中等度)
・weak(弱い)
ステロイド外用薬は、誰でもどこでも塗っていいわけではありません。
つまり、年齢や塗布部位に応じて、使用するステロイド外用薬を選ぶ必要があります。
ステロイド外用薬の選び方・使い方は、こちらの記事にまとめています。
市販のステロイド薬
市販されているステロイド外用薬は、薬効分類の中で、strong(強力)からweak(弱い)に分類されるステロイド薬が使用されています。
具体的な商品名は次の通りです。
<strong(強力)>
・ベトネベート
・フルコートf
<medium(中等度)>
・リビメックスコーワ
・ロコイダン
<weak(弱い)>
・コートfMD
ベトネベート
有効成分に”ベタメタゾン吉草酸エステル”が配合されている、strong(強力)クラスに分類されるステロイド外用薬です。
処方せん用医薬品(処方薬)「リンデロンV・VG」と同じ有効成分を配合した商品です。
基本的には、大人(中学生以上)の手足・体に使用すべき外用薬です。
フルコートf
有効成分に”フルオシノロンアセトニド”が配合されている、strong(強力)クラスに分類されるステロイド外用薬です。
処方薬「フルコート」と同じ有効成分を配合した商品です。
「ベトネベート」と同じく、基本的には、大人(中学生以上)の手足・体に使用すべき外用薬です。
リビメックスコーワ
有効成分に”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”が配合されている、medium(中等度)クラスに分類されるステロイド外用薬です。
処方薬「リドメックスコーワ」と同じ有効成分を配合した商品です。
mediumクラスのステロイド薬は、先に紹介した2商品とは異なり、子供の使用も問題ありません。
つまり、子供の手足・体にも使用できるステロイド外用薬です。
大人が使用しても十分効果が期待できる商品です。
当記事冒頭で、「虫さされ薬・あせも治療薬などにも商品されている」と紹介しました。
虫さされ薬の市販薬として、メジャーな商品は「ムヒ」や「ウナコーワ」でしょう。
この2ブランドにも、この”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”を配合した商品が販売されています。
また、あせも治療薬として販売されている「アセムヒEX」にも配合されています。
ロコイダン
有効成分に”ヒドロコルチゾン酪酸エステル”が配合されている、medium(中等度)クラスに分類されるステロイド外用薬です。
処方薬「ロコイド」と同じ有効成分を配合した商品です。
「リビメックスコーワ」と同じくmediumクラスのステロイド薬なので、子供の手足・体に使用できます。
また、「ロコイダン」に配合されている”ヒドロコルチゾン酪酸エステル”は、mediumクラスの中でも効果が穏やかなステロイド薬です。
したがって、顔に塗ってもOKです。
コートfMD
有効成分に”プレドニゾロン”が配合されている、weak(弱い)クラスに分類されるステロイド外用薬です。
皮膚が薄く、ステロイド薬の吸収性が高い乳児に使用すべきステロイド薬です。
乳児でも使えるので、大人も子供も使えるわけですが、効果は限定されることが想定されます。