乾燥肌の治療薬である市販の保湿剤「Saiki(さいき)」について紹介します。
「さいき」には、配合されている有効成分が異なる以下3種の商品が販売されています。
・さいきa 治療ローション
・さいきn 治療乳液
・さいきc 治療クリーム
「さいき」には、刺激性がありません。
したがって、ひっかき傷のあるなしなど肌の状態を気にすることなく、顔や子供さんにも安心して使用できる保湿剤となります。
Contents
「Saiki(さいき)」の有効成分
「Saiki(さいき)」には、以下3(or4)種類の有効成分が配合されています。
「さいき」有効成分
●ヘパリン類似物質:保湿成分
●グリチルリチン酸二カリウム:抗炎症薬
●アラントイン:組織修復・抗炎症薬
●γ-オリザノール:皮脂分泌促進(※「さいきc」のみに配合)
各有効成分の役割を一言でまとめると上述した通りです。
これらの成分でもって、肌の乾燥、肌あれ・赤み(炎症)に対する効果が期待されます。
●さいきa 治療ローション
●さいきn 治療乳液
「さいきa・n」に配合されている有効成分と同じ成分が、薬用化粧品で保湿化粧水としても使用できる「ヘパソフト 薬用 顔ローション」にも配合されています。
「ヘパソフト 薬用 顔ローション」は医薬部外品です。
したがって、日常的なケアを目的とするなら、「ヘパソフト 薬用 顔ローション」の使用も検討ください。
●さいき:乾燥肌の治療
●ヘパソフト 薬用 顔ローション:顔の乾燥予防(美容目的)
「ヘパソフト 薬用 顔ローション」の特徴や選び方・選ぶポイントなどについては、こちらの記事にまとめています。
「さいきc 治療クリーム」について
「さいきc 治療クリーム」には、他2商品と共通の成分に加えて、”γ-オリザノール”が配合されています。
“γ-オリザノール”には、衰えた皮脂分泌機能を高める作用があるとされています。
皮脂は肌のバリアー機能を果たします。
皮脂が欠乏すると、肌荒れ・乾燥肌といった肌トラブルの原因となります。
乾燥肌は皮脂欠乏症ということもできます。
石けんなどで体をゴシゴシ洗ったり、熱いお風呂につかり続けたりすると、皮脂を過剰に落とすことにつながります。
同時に、加齢とともに皮脂分泌は衰えてしまいます。
このように皮脂分泌が衰えてしまっているような、”しつこい・頑固な”乾燥肌に対して、「さいきc 治療クリーム」は特に有効だろうと考えられます。
●さいきc 治療クリーム
かゆみがあるときはこちらの商品
かゆみがあるときは保湿成分に加えて、”かゆみ止め”が配合されている商品の使用が理想です。
保湿成分”ヘパリン類似物質”に、さらに”かゆみ止め”が配合されている商品として「フェルゼア ヘパキュアクリーム」があります。
かゆみを伴う乾燥肌の場合、「フェルゼア ヘパキュアクリーム」の使用も検討ください。
「フェルゼア ヘパキュアクリーム」の特徴や選び方・選ぶポイントなどについては、こちらの記事にまとめています。
「ヒルドイド」と同じ有効成分
処方せん用医薬品(処方薬)で「ヒルドイド」という保湿剤が使用されています。
その「ヒルドイド」に配合されている有効成分が”ヘパリン類似物質”です。
つまり、「さいき」は処方薬「ヒルドイド」と同じ有効成分を配合した保湿剤となります。
その「ヒルドイド」と同じ有効成分”ヘパリン類似物質”を配合した保湿剤は「さいき」以外にも市販薬として販売されています。
詳細については、こちらの記事にまとめています。
子供から高齢者まで安全に使える
「さいき」の保湿成分”ヘパリン類似物質”には、刺激性がありません。
保湿薬としてしばしば配合されているもう一つの成分に”尿素”があります。
尿素には、刺激性があります。
そのため、尿素配合保湿剤をひっかき傷があるような患部に使用すると、ヒリヒリ・チリチリとした刺激感を感じることがあります。
一方で、”ヘパリン類似物質”には刺激性がないので、子供(乳幼児)から大人・高齢者まで、肌の状態を気にすることなく安全に使用することができます。
顔に使用してもOK
「さいき」には刺激性がありません。
そのため、顔に塗っても問題ありません。
先に紹介した「ヘパソフト 薬用 顔ローション」が顔に使用できる薬用化粧品であることからも、”ヘパリン類似物質”配合の保湿剤は顔に使用できることが連想できるかと思います。
まとめ
ここまで、「Saiki(さいき)」の特徴や選ぶポイントなどについて紹介してきました。
「さいき」は”ヘパリン類似物質”という保湿成分を配合した保湿剤です。処方せん用医薬品「ヒルドイド」と同じ有効成分を配合した市販薬となります。
「さいき」に配合されている保湿成分”ヘパリン類似物質”には刺激性がありません。
そのため、顔に使用することができます。
同時に、子供から大人・高齢者まで、皮膚の状態を気にすることなく使用することができます。
一般的な乾燥肌であれば、「さいきa 治療ローション」または「さいきn 治療乳液」の使用で十分でしょう。
しつこい・頑固な乾燥肌にお困りの方は、皮脂分泌促進作用がある”γ-オリザノール”が配合されている「さいきc 治療クリーム」の使用を検討ください。
乾燥肌の状態・症状に合わせて、最適な「さいき」を選び出してください。
●さいきa 治療ローション
●さいきn 治療乳液
●さいきc 治療クリーム
「Saiki(さいき)」基本情報
最後になりますが、「Saiki(さいき)」の有効成分や効能・効果などの基本情報を紹介しておきます。
<有効成分>
・ヘパリン類似物質
・グリチルリチン酸二カリウム
・アラントイン
・γ-オリザノール(さいきcのみに配合)
<効能・効果>
乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、しもやけ、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛、きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり
<用法・用量>
1日1~数回、患部に塗布