市販のステロイド外用薬「セロトピー」の特徴と選び方、他ステロイド外用薬との違いなどについて紹介します。
処方せん用医薬品(処方薬)「リドメックス」と同じステロイド薬を配合した市販薬です。
Contents
ステロイド外用薬の使い道
ステロイド外用薬には、かゆみ・炎症(赤み)を鎮める作用があります。そのため、日常生活においては、”虫さされ”や”かぶれ”など、原因がある程度はっきりしている痒み・赤みに使用します。
一方で、ステロイド外用薬は年齢や塗布部位に応じて商品を選ぶ必要があります。
つまり、誰でもどこでも使用していい薬ではありません。
年齢や塗布部位に応じた「ステロイド外用薬の選び方」については、こちらの記事にまとめています。
ミディアムクラスのステロイド外用薬
「セロトピー」に配合されている”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”はステロイドの薬効(強さ)分類において、ミディアム(medium)クラスに分類されています。
mediumクラスのステロイド薬「セロトピー」の場合、使用部位は一般的に次のようになります。
●大人:全身に使用可
●乳幼児・子供(小学生程度):手足・体
「セロトピー」には、軟膏剤とクリーム剤2種類の剤形で販売されています。
<セロトピー軟膏>
<セロトピークリーム>
塗布部位が顔であったり、使用者が乳幼児である場合などについては、同じミディアムクラスであっても、作用が一段と優しいステロイド外用薬「セロナ」・「ロコイダン」が最適です。
「セロナ」・「ロコイダン」の特徴や選び方、その他ステロイド外用薬との違いなどについては、こちらの記事にまとめています。
ステロイド成分以外の有効成分
「セロトピー」にはステロイド薬以外に以下3種類の有効成分が配合されています。
●クロタミトン:かゆみ止め
●イソプロピルメチルフェノール:殺菌剤
●トコフェロール酢酸エステル:血行促進薬
化膿しないため菌をたたく殺菌剤と血行促進薬が配合されていることを踏まえると、”掻ききずがあるような患部”への使用を想定した薬のようです。
軟膏・クリーム・どちらを選ぶと良いか?
「セロトピー」には軟膏・クリームと2種類の剤形で販売されています。
2剤形の大まかな使い分けは以下の通りです。
<軟膏>
・刺激性が弱い
・びらん(ただれ)面でも使用できる
<クリーム>
・使用感は良(べとつかない)
・刺激性が軟膏剤に比べてある
・びらん面には不適
・接触性皮膚炎(かぶれ)を起こす可能性あり
使い勝手がいい剤形は”軟膏”です。
刺激性が少ないので患部の状態を気にせず使用できます。
一方で、使用感が良いのはクリームです。
びらん面(じゅくじゅくした患部)でなければ、クリーム剤の使用も問題ありません。
1日2~3回は塗りましょう
塗布回数は用法・用量によると、1日数回と記載があります。
このような記載では、
いったい何回塗ったら良いんだ?
と疑問に思われるかもしれません。
通常、1日2回をめどに塗ると良いとされています。
症状が改善されるまでは、1日2~3回塗ったほうが良いとお考えください。
処方せん用医薬品「リドメックス」と同じ
「セロトピー」はステロイド薬である”プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル”を有効成分とする市販薬となります。
ステロイド薬に着目すると、同一成分を配合した処方せん用医薬品(処方薬)として「リドメックス」という商品があります。
この点においては、「セロトピー」は処方薬「リドメックス」と同じような市販薬と言えます。
「セロトピー」まとめ
ここまで、「セロトピー」の特徴や選び方、他ステロイド外用薬との違いなどについて紹介してきました。
「セロトピー」などのステロイド外用薬の役割は、”かゆみ・炎症”を鎮めるところにあります。
虫さされ・かぶれ・あせもといったかゆみ全般に使用できます。また、日焼けや軽いやけどなどにも使用できます。
このようにステロイド外用薬の使用方法は多岐にわたります。
ステロイド外用薬を1種類だけでも自宅に置いていると、何かしらの肌トラブルに役立つ場合があるかもしれません。
<セロトピー軟膏>
<セロトピークリーム>
「セロトピー」基本情報
最後になりましたが、「セロトピー」の有効成分や効能・効果などの基本情報を紹介しておきます。
「セロトピー」は、軟膏とクリーム剤2種類の剤形で販売されています。
<有効成分>
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(ステロイド)
・クロタミトン(かゆみ止め)
・トコフェロール酢酸エステル(血行促進効果)
・イソプロピルメチルフェノール(殺菌剤)
<効能・効果>
しっしん、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、虫さされ、じんましん
<用法・用量>
1日数回、患部に塗布