処方せん用医薬品だろうが市販薬だろうが”クスリ”を服用することには、一定の危険性をはらんでいます。
“クスリ”を逆から読むと”リスク(risk)”になるとよく言われたりします。
だからと言って、「薬は飲んではいけない」ということにはならないはずです。
だからこそ「”クスリ”の”リスク”を正しく把握する」ことが重要です。
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副作用が出たら必ずメモ
薬を服用して副作用が出たときは、必ずメモを取るか、パッケージを残しておくかして忘れない方策をとってください。
特に、薬を服用して”じんましん”のようなアレルギー症状(薬疹)が出た場合などは、記録として残しておきましょう。
記録として残す内容として次のようなことがあるでしょう。
・薬の商品名
・いつ服用したのか?
・誰が服用したのか?
・なぜ服用したのか?
・どのような症状(副作用)が出たのか?
記録として残す目的は?
記録として残す目的は、”自分の身を薬の副作用から守るため”です。
副作用を体験して間もないうちは、副作用を引き起こした商品は覚えているでしょう。
しかし、数年後・数十年後まで覚えているとは限りません。
また、”記憶”の場合だと、相手に自分から伝えないといけません。”記録”だと、相手に勝手に伝わります
何が言いたいかというと、話ができない(気を失った場合など)ときに、”記録”しておけば、”自分にとって危険な薬を使われるリスクを避けることができる”ということです。
なぜメモとして残すのか?
自分の身を守るために確実な方法は、メモなどのアナログな記録です。
スマホなどを使ったデジタルな記録は、機械の不具合などで呼び出せない可能性もありますし、故障などでデータが消えることもあるでしょう。
“病院で貰えば安全”なワケがない
市販薬で副作用を経験したことがある方にありがちな考え方が「病院で薬を貰えば安全」というものです。
そんなワケありません。
病院を受診して処方を受ける薬と同じ成分のものが市販薬として使われていることもあります。
処方せん用医薬品が市販されるようになった薬を”スイッチOTC”と呼びます。
また、市販薬で使われている薬を病院で貰うこともあるわけです。
処方せん用医薬品で副作用を起こした
処方せん用医薬品で副作用を起こした場合を考えてみます。
ここでは、「ロキソニン」を例に挙げます。
処方せん用医薬品「ロキソニン」は、スイッチOTC化されており、市販薬としても手に取ることができます。
処方せん用医薬品「ロキソニン」の有効成分は、”ロキソプロフェン”です。
“ロキソプロフェン”を配合している市販薬として「ロキソニンS」や「バファリンEX」などが販売されています。
処方せん用医薬品「ロキソニン」で副作用を起こしたと仮定しましょう。
市販薬「ロキソニンS」や「バファリンEX」の服用はNGです。
一方で、「バファリン」シリーズには、同じような商品名で、中身は全く違うものが配合されていたりします。
「バファリンEX」以外の商品は服用することもできるでしょう。
「ロキソニン」以外にもスイッチOTC化された薬は存在します。
市販薬で副作用を起こした
次に、市販薬で副作用を起こした場合を考えてみます。
ここでは、「パブロンSゴールドW」を例に挙げます。
「パブロンSゴールドW」で副作用を起こしたと仮定しましょう。
「パブロンSゴールドW」には、処方せん用医薬品として使われている成分が数種類配合されています。
こちらの記事で、処方せん用医薬品と「パブロンSゴールドW」の有効成分比較を行っています。
「パブロンSゴールドW」には、次の6種類の有効成分が配合されています。
<有効成分名:処方せん用医薬品名>
・アセトアミノフェン:カロナール
・カルボシステイン:ムコダイン
・アンブロキソール:ムコソルバン
・クロルフェニラミン:アレルギン・ポララミン
・他2成分(ジヒドロコデイン、リボフラビン)
※代表的な処方せん用医薬品を挙げています
万が一、「パブロンSゴールドW」で副作用を起こした場合、処方を受けたとき、これらの商品を服用することには、十分注意が必要です。
まとめ
薬を服用して、万が一副作用が出たらメモなどの記録として残してください。
メモとして記録しておくことは、薬の副作用から自分自身の身を守ることに役立つことがあるかもしれません。
健康を補助する薬の服用によって、健康を害してしまっては、元も子もありません。