ステロイド外用薬はその強さ(薬効)に応じて、5段階に分類されます。
そして、ステロイド外用薬は大人と子供では、吸収性が異なります(子供のほうが吸収性が高い)
体の塗る箇所によっても吸収性は異なります。
つまり、ステロイド外用薬を使う場合、次の3点は最低でも考えて使用する必要があります。
①ステロイド外用薬の強さ
②誰が使うのか
③体のどこに使うのか
当ブログで紹介したステロイド外用薬を例にとって、塗布部位別に分類したいと思います。
ステロイド外用薬薬効別分類
ステロイド外用薬の薬効(強さ・効力)は、次のように5段階に分類されます。
<ステロイド外用薬薬効>
①strongest(最も強力)
②very strong(かなり強力)
③strong(強力)←市販薬あり
④medium(中等度)←市販薬あり
⑤weak(弱い)←市販薬あり
市販薬としては、strongクラス以下の商品が販売されています。
<strongステロイド外用市販薬>
●ベタメタゾン吉草酸エステル:ベトネベート(リンデロン)
()内は処方せん用医薬品の代表的な商品名
●フルオシノロンアセトニド:フルコートf(フルコート)
<mediumステロイド外用市販薬>
●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(リドメックス)
※()内は処方せん用医薬品の代表的な商品名
・リビメックスコーワ
・コートfAT
・セロトピー
●ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイド)
・ロコイダン
・セロナ
<weakステロイド外用市販薬>
●プレドニゾロン
・コートfMD軟膏
【年齢別】ステロイド外用薬の使い方
大人と子供では、ステロイド外用薬の吸収性が異なります。
子供は皮膚が薄いため、ステロイド外用薬の吸収性が高まります。
そのため、子供の場合、同じような症状で大人が使用するときよりも、ワンランク・ツーランク弱いステロイド外用薬を使用するのが一般的です。
【塗布部位別】ステロイド外用薬の使い方
ステロイド外用薬の吸収性は、前腕を1(基準)とすると、顔が約5~10倍・陰部は約40倍と言われています。
大人の場合、塗布部位別にステロイド外用薬を分類すると、次のようになります。
※大人の場合
<体・腕・足>
strongest~mediumクラス
<顔>
medium~weakクラス、非ステロイド外用薬
<陰部>
medium~weakクラス、非ステロイド外用薬
子供の場合、ワンランク~ツーランク弱いステロイド外用薬を使用します。
※子供の場合
<体・腕・足>
strong~mediumクラス
<顔>
medium~weakクラス、非ステロイド外用薬
<陰部>
weakクラス、非ステロイド外用薬
一般的には、このような使い分けになろうかと考えます。
ただし、症状などに応じて、使用するステロイド外用薬はこの例から外れることもあります。目安としてお考えください。
【年齢・塗布部位別】ステロイド外用薬の使い方まとめ
ここまで、年齢・塗布部位別ステロイド外用薬の使い方を中心に紹介しました。
ステロイド外用薬は、年齢や塗布部位を考えて選ぶ必要があります。
選び方・使い方については、紹介してきた通りです。
ステロイド外用薬は上手に使えば、非常に優れた外用薬で、あらゆる肌トラブルを和らげてくれる薬です。